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気圧変化の体への影響

  頭痛、片頭痛、腰痛症、関節リウマチ、気管支喘息、線維筋痛症などで、気圧の変化(特に低下)の際に痛みが増強し体調が悪化する方がいます。気管支喘息では気圧の変化に反応しない方もいますが、線維筋痛症の場合は必発です。台風が日本を直撃せず遠方をかすめただけでも悪化します。図1は2024年4月1日から4月30日までの東京の1時間ごとの気圧を示したグラフです。最大値が4月11日8時の1028.2ヘクトパスカル(hPa)、最低値が4月30日16時の997.3hPaで、その差は30.9hPaです。日々の変化では4月8日20時の1013.9hPaから4月9日10時の998.9hPaまで14時間で15.0hPaの低下があり、4月9日11時の998.9hPaから4月10日9時の1024.5hPaまで25.6hPaの上昇があります。このような気圧の変化に伴い上記の症状を呈します。
  最近興味深い症例を経験しました。今まで上記のような訴えの無い生活習慣病で通院中のAさんが、オフィスビル35階にある職場に異動した直後より、頭痛、倦怠感、浮腫などを自覚しました。どうしても改善しないため35階の職場を諦め2階にある職場に異動したところ、すぐに症状が消失したとのことです。オフィスビル35階は標高180mぐらいですので、地表との気圧差は約18hPaです。図1の月内較差や日内較差に相当する変化量です。仮に東京近郊の低層の住宅に住み、2024年4月1日から4月30日平日9 時から17時を東京の35階にある職場で働いていたと仮定した場合の気圧を示したのが、図2になります。エレベータでは数分で地上から35階に到達し、平日の9時から17時は図1の気圧より18hPa低くなっています。図1での最も早い気圧変化が1時間に2hPaでしたので、エレベータが3分で35階に到達するなら、気圧変化速度は大気圧の最大変化の180倍になります。図1の気圧変化には耐えられたAさんも図2の気圧変化には耐えられなかった可能性があると考えられます。多くの人が問題なく高層マンションに住み、問題なく高層ビルで働いているので、人による感受性の違いもあるのかもしれません。

図1

図2