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気管支喘息の急性増悪の特徴

1 秋に多い
気管支喘息の発作を誘発する要因の一つとして、大きい寒暖差があります。秋も春とも季節の変わり目で寒暖差が大きくなりますが、急性増悪は春よりは秋に多いです。喘息患者の多くがダニに対するアレルギーを有しています。秋になり気温が低下すると、それまで増えていたダニが一斉に死滅し死骸の破片が吸気中を漂うため発作が誘発されます。特に9月末から10月末が要注意です。今年は暑いので少し後かもしれません。

2 急に悪化する
急性増悪のときは、気管支平滑筋の収縮により気道が狭くなります。気道粘膜自体の炎症や粘液の分泌も起こりますが、気管支平滑筋は刺激があれば短時間のうちに収縮します。数日前まで無症状でも一気に悪化します。

3 本人が急性増悪に気づいてない
予約通りに来院し呼吸機能検査と診察で明らかな急性増悪なのに、呼吸困難感を訴えない患者さんをしばしば診ます。気管支喘息はガス交換に関わる肺胞領域の疾患ではないため、自力で外来に来ることができる程度の急性増悪では酸素飽和度には大きな低下がないためかもしれません。また、中等症から重症の気管支喘息の方でも、平時呼吸困難感を訴えることは少ないので、呼吸困難感に対する慣れがあるのかもしれません。

4 短時間作用性β2刺激薬(SABA)だけの危険性
気管支喘息の急性増悪がコントロールされないと、急な死に至ることがあります。気管支喘息らしき症状をお持ちの方は、医療機関を受診し正確な評価と必要な治療を受ける必要があります。ダニに対するアレルギーをお持ちで未治療の方は、これからの時期が要注意です。気管支喘息の治療薬には、吸入ステロイドをはじめとする長期管理薬と発作治療薬があります。発作治療薬であるSABAだけでの治療は、重篤あるいは致死性の急性増悪を起こすことがあり危険です。軽症の気管支喘息患者であっても、SABAだけの使用は、重篤あるいは致死性の急性増悪のリスクを高めますので、長期管理薬の併用が必要です。